- ゲーミングPCにおいて電源ユニットのブロンズ認証は十分なの?
- ブロンズはどのようなメリット・デメリットがあるのか教えて!
- ブロンズとゴールドだと何が違うの?
- どの程度のスペックだとブロンズじゃ物足りない?
- 電源ユニット80PULS認証の種類と違いを知りたい!
本記事ではこのような悩みを解消します。
結論、ゲーミングPCにおいて80PULSブロンズ認証の電源ユニットで十分足ります。
ブロンズとゴールドの違いは電源の「変換効率」で、電気代や発熱量が少し変わってくるくらいです。
電気代の節約やPCの寿命に強いこだわりがある場合、ゴールド認証以上を選ぶのがおすすめです。
記事の中盤では「ブロンズ認証のメリット・デメリット」、後半では「ブロンズとゴールドの電気代の差」について解説しているので参考にしてください!
ゲーミングPCの電源ユニット:80PULS認証を解説
ゲーミングPCを構成する際、電源ユニットは重要なパーツの一つです。
中でも80PLUS認証は、電源ユニットの変換効率を認定する国際的な規格です。
変換効率とは、入力された電力に対して実際に使用できる電力に変換される割合を表します。
80PLUS認証の種類と変換効率
80PLUS認証には、以下の6種類があります。
負荷率20% | 負荷率50% | 負荷率100% | |
STANDARD | 80% | 80% | 80% |
BRONZE | 82% | 85% | 82% |
SILVER | 85% | 88% | 85% |
GOLD | 87% | 90% | 87% |
PLATINUM | 90% | 92% | 89% |
TITANIUM | 92% | 94% | 90% |
数字が大きくなるほど、変換効率が高くなります。
つまり、同じ電力供給を行う場合、80PLUS Gold認証の電源ユニットは、80PLUS Bronze認証の電源ユニットよりも消費電力が少なく、発熱量も低くなります。
80PULS認証の重要性
80PLUS認証は、電源ユニットの変換効率を評価する指標です。
変換効率とは、入力された電力に対して実際に利用できる電力の割合を示します。
変換効率が高いほど、無駄な熱として消費される電力が少なく、以下の恩恵が得られます。
80PULS認証の恩恵4つ
1.電気代の節約
2.発熱量の低減
3.環境への負荷軽減
4.電源ユニットの寿命延長
1. 電気代の節約
変換効率の高い電源ユニットは消費電力が低いため、電気代を節約できます。
特に、高負荷なゲームを長時間プレイするゲーマーにとっては、電気代は大きなコストとなります。
80PLUS認証のレベルが1つ上がるごとに、年間数百円から数千円の電気代を節約できる可能性があります。
2. 発熱量の低減
変換効率の高い電源ユニットは、発熱量が低くなります。
発熱量が少ないと、以下のメリットがあります。
特に、高性能なCPUやGPUを搭載するゲーミングPCでは、発熱量が大きな問題となります。
80PLUS認証のグレードの高い電源ユニットを選ぶことで、PC内部の温度を低く保ち、安定した動作を実現できます。
3. 環境への負荷軽減
変換効率の高い電源ユニットは、電力消費量が少ないためCO2排出量などの環境負荷を軽減できます。
近年、企業や個人における環境への意識が高まっているため、環境負荷の少ない製品を選ぶことは重要です。
4. 電源ユニットの寿命延長
電源ユニットの変換効率が高いと、内部部品の負担が少なく、PCの寿命が延びます。
電源ユニットは、PCの中でも比較的寿命が短い部品ですが、80PLUS認証のグレードの高い電源ユニットを選ぶことで、交換頻度を減らすことができます。
ブロンズ認証のメリットとデメリット
80PLUS認証は変換効率によってブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナ、チタンの5つのレベルに分けられます。
80PLUS認証は、電源ユニットの変換効率を保証するものであり、性能を保証するものではありません。
ここではブロンズ認証の電源ユニットについて、メリットとデメリットを詳しく解説します。
ブロンズ認証のメリット・デメリット
ブロンズ認証のメリット2つ
ブロンズ認証のデメリット3つ
ブロンズ認証のメリット
まず、ブロンズ認証のメリットから見ていきましょう。
ブロンズ認証のメリット2つ
- 比較的安価
- ほとんどのPCゲームに十分対応している
比較的安価
ブロンズ認証は、80PLUS認証の中でも最も低いレベルですが、他の認証と比べて価格が安価なのが特徴です。
他の認証と比べて変換効率が低く高価な部品を必要としないため、部品の使用量を減らすことで、コストを削減することができます。
ほとんどのPCゲームに十分対応している
一般的なPCゲームであればブロンズ認証の電源ユニットでも十分な性能を発揮できます。
最新のハイエンドゲームを長時間プレイする場合は、それだけ電力を消費するのでゴールド認証以上の電源ユニットを選ぶことをおすすめします。
ブロンズ認証のデメリット
次に、ブロンズ認証のデメリットを見ていきましょう。
ブロンズ認証のデメリット3つ
- 変換効率が低く電気代が少々かかる
- 発熱量が多くPCの寿命を伸ばせない
- ハイエンドゲームの長時間プレイには不向き
変換効率が低く電気代が少々かかる
ブロンズ認証の電源ユニットは、80%以上の変換効率を実現します。
しかし、ゴールド認証やプラチナ認証と比べると、変換効率が低いため、同じ電力を供給するために必要な電力消費量が大きくなります。
発熱量が多くPCの寿命を伸ばせない
ブロンズ認証の電源ユニットは、ゴールド認証やプラチナ認証よりも変換効率が低いため、余分な電力が熱に変換されます。
電源ユニットの発熱量が多いと、PC内部の温度上昇、ファン回転数の増加による騒音、部品の劣化による故障リスクなどの問題が発生する可能性があります。
また、ゴールド認証は高品質な部品を使用している傾向があり、耐久性が高いです。
発熱量を抑えてPCの寿命を少しでも伸ばしたい場合は、ゴールド認証以上の電源ユニットを選ぶことをおすすめします。
ハイエンドゲームの長時間プレイには不向き
ハイエンドゲームはCPUやGPUなどの消費電力が高いパーツを複数使用するため、必要な電源容量が大きくなります。
ブロンズ認証の電源ユニットは、ゴールド認証やプラチナ認証よりも変換効率が低いため、同じ容量でも実際に使える電力は小さいです。
将来的にハイエンドなCPUやGPUにアップグレードする予定がある場合は、ゴールド認証以上がおすすめです。
ブロンズ認証の電源ユニットは、ハイエンドゲームにも使用できますが、必要な容量、将来的なアップグレード予定などを考慮する必要があります。
80PULS認証に関しての注意点3つ
最後に注意点を3つあげておきます。
ブロンズとゴールドの電気代の差は?
500W電源を毎日1時間動かした場合、ブロンズ認証(85%)とゴールド認証(90%)の年間電気代の差は約334円で、一ヶ月だと約27円の差です。
消費電力
ブロンズ認証: 500W / 0.85 = 588.24W
ゴールド認証: 500W / 0.90 = 555.56W
年間消費電力
588.24W * 1時間/日 * 365日/年 = 214,024.4Wh
555.56W * 1時間/日 * 365日/年 = 201,040.6Wh
年間電気代
ブロンズ認証: 214,024.4Wh * 31円/kWh / 1000 = 5,798.66円
ゴールド認証: 201,040.6Wh * 31円/kWh / 1000 = 5,464.09円
差額
5,798.66円 – 5,464.09円 = 334.57円
対応ワット数も重要
電源ユニットを選ぶ際には80PLUS認証も大事ですが、対応ワット数も重要です。
対応ワット数は、必要な電力よりも大きいものを選ぶ必要があります。
必要な電力を把握するにはPC構成をすべて把握した上で、各パーツの消費電力を合計する必要があります。
目安としては、最大消費電力の1.5倍から2倍程度の容量を選ぶのがおすすめ。
対応ワット数に関するポイント・注意点
対応ワット数の目安
ゲーミングPCの電源のスペックで、600Wとか750Wとかあるけど目安がわからない人もいるかと思います。
目安として以下にまとめましたので参考にしてください。
ゲーミングPCのスペック | |
600W | RTX4060 RTX4060Ti |
700W〜750W | RTX4070 RTX4070SUPER |
800W〜850W | RTX4070Ti SUPER |
1000W | RTX4080以上 |
電源ユニットを選ぶ際にはブロンズ認証やゴールド認証よりも「対応ワット数」のほうが重要です。
対応ワット数を最優先に考え、その上で80PLUS認証を考慮するのがおすすめです。
電源ユニット選びで迷ったら?
もしあなたがブロンズかゴールドかで迷ったら以下を参考にしてください!
電源ユニットは、PCの安定動作を支える重要なパーツです。
納得のいく電源ユニットを選んで、快適なPCライフを送りましょう!